大湯ストーンサークルが世界遺産候補に、大日堂舞楽が無形文化遺産候補になりましたので秋田ユネスコ協会で勉強会がありました。まだまだ果てしない時間が必要と感じました。
2008・9・27新たな世界文化遺産候補(暫定リスト掲載)に、秋田県の大湯環状列石(国史跡、鹿角市)と伊勢堂岱遺跡(国史跡、北秋田市)を含む北海道、青森、岩手の計15の縄文文化遺跡で構成する「北海道・北東北の縄文遺跡群」が選ばれた。
またこれより早く2008・7・31報道で、鹿角市の「大日堂舞楽」がユネスコの無形文化遺産の候補に決まっている。れらこのことから勉強会を開催したものである。一般にも呼びかけていましたので、会員以外にも大勢が参加しました。
菅原会長のあいさつでありましたとおり、我々ユネスコ協会の会員でも、大湯環状列石、伊勢堂岱遺跡、大日堂舞楽といわれても、どうも内容がよくわからない。どんなものかどんな価値があるのか。現地まで行ったことがある人はかなりおりましたが、秋田市に住んでいる人にとって鹿角市は遠いのです。
教育庁文化課の武藤班長さん他二人の講師を招き、ご説明をいただきました。概要は、
1、ユネスコの世界遺産には大きくは「自然遺産」と「文化遺産」があり、文化遺産には「有形遺産」「無形遺産」があること。白神山地が自然遺産登録。今回の縄文遺跡群が有形遺産、大日堂舞楽が無形遺産となる。
2、世界遺産に登録までの流れは今回の「暫定リスト掲載」から「登録推薦」、審査を受け「登録」の流れとなる。今回の「縄文遺跡群」については、縄文文化の基盤となった落葉広葉樹林帯が広がる東日本に範囲を拡大するなどの検討課題が示されている。
3、今回のように県民に周知し、県民あげて盛り上げなければならないので、年度内には北秋田市、鹿角市の」ストーンサークル館、大仙市などで開催する。
4、大日堂の無形文化遺産は世界遺産と異なり書類審査のみであり、かなり可能性が高いと認識している。
5、ビデオで紹介
①大日堂舞楽 NHKビデオ編集でよく理解できました。
②縄文遺跡群 北海道・北東北の15か所の風景写真で紹介。(県内分も同じレベルで)
6、補足説明
世界文化遺産になるためには、「縄文文化とはこういうものであって、世界の中で特殊な普遍的文化である、従って世界で守っていかなければならい」というストーリーが必要である。しかし縄文文化については日本の中でもまだ定まっていない。これから発見して熟成し、再構成していかなければならない。地下に眠っている心をどう発掘するかである、とのことでした。
7、質疑応答
①勉強し伊勢堂岱遺跡に行ったが、案内人は私の質問に満足に答えがなかった。
②北海道・北東北と範囲が広すぎる、集約が可能か。
私もこの質問に尽きると思います。縄文時代を文化と捉えること、北海道・北東北の縄文文化をひとくくりすること、さらに広葉樹林体としてくくればまとまりがつくのか。個別には、大湯環状列石は早くから国指定の遺産となり、墓地説からやっと祭詞場、天体観測説が有力となってきた、しかしさらに深めていくためには、この問題は正統の学者は立ち入りたくない分野である。
説明を聞きながら、内容的にはこう思いました。また鹿角は、場所的に秋田市から遠い、心象的にも遠い存在ですので、いかにして盛り上げていくかが課題だと認識しました。
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