鳥井礼さんの「宇宙原理ホツマ」から、P133~「高天の腹の宇宙原理」
1、世界の民族伝承に伝わる<宇宙人体>
洋の東西を問わず、古代においては、「大宇宙」と「小宇宙」としての人体が照応すると考えられていました。それゆえ、人々は神や宇宙を人体と考え、あるいは、人体に宇宙をあてはめて考えていたのです。
2、日本の記紀には
極度に中国化した奈良時代に成立した「記」「紀」は、「天つ神」「国つ神」に関する伝承をはじめとして、すでに多くの古伝正伝を欠いていたのであり、「高天の原」についての伝承もその一つだったのです。そして、世界の宇宙観に共通する正しい「高天の原」像は「ホツマツタエ」「ミカサフミ」でしか知ることができません。
3、ホツマツタエでは
「ミカサフミ」「ホツマツタエ」によれば、「タカマノハラ」は<宇宙母胎>としての高天の腹だったのであり、その中に存在する日月星、あるいは地と人間の万有は、いわば<宇宙胎児>と考えられていたことがわかるでしょう。擬人化され、極度に親和性に満ちた高度な宇宙原理が、わが国にも存在していたことが分かるのです。
高天の原=高天の腹
高天の腹(宇宙母胎)・・・・地球(宇宙胎児)
4、高天の腹の宇宙構造
「高天の原」は腹だとすれば、高天の腹の宇宙構造は下図のとおり
②大壺(うつぼ=子壺(子宮)
③天(胞衣(えな)
④地球(胎児)
この<宇宙母胎>としての宇宙観は、宇宙創成の過程が妊娠過程と、まったく同一原理で行われているという、「ホツマツタエ」のもう一つの重大な宇宙観とも深く関係してきます。
・・・・・(ここに、ケフノ細布が妊娠過程の岩田帯と関係があるものと推定されるのです)
5、ホツマの宇宙構造
①常静天(とこしなえ)
②精奇城(さごくしろ)
③高天の原(たかまのはら)
④大壺(うつぼ)
⑤地球(くにたま)
⑥地上の高天の腹
6、地上の祭祀拠点
「五百継(いもつぎ)の天の真栄木(まさかき)という古代<宇宙樹>を、代々植え継ぎ治められた五代高皇産霊(たかみむすび)は、いみなをタマキネノ尊と称されたのですが、あるとき、天上「高天の腹」に鎮座されていた宇宙創成の四十九神を、地上の聖地「高天の腹」に遷されたのでした。
神々を地上に手て祭り、宇宙祭祀拠点とすると、民はますます豊かににぎわったので、豊かさを天上より遷し受ける神という意味のトヨウケ神として讃えられたのでした」
地上の宇宙祭祀拠点とは、宮城県多賀城跡にある多賀城神社であることが判明した。
トヨウケ神の曾孫にあたるヲシホミミ尊が、昔トヨケ神が<宇宙祭祀>を行われた神の神座(かんくら)の
跡を慕い、近江の多賀よりその地に都を遷されたことにより、この地を「多賀」とよぶようになったことも記されています。さらにここは日本の3壺の一つであり、当地に残る「壺の碑(つぼのいしぶみ)」とも関係してきます。
宮城県の多賀城跡は、地上にて全宇宙を祭り神々と交信するための日本最古の、いや世界最古の<宇宙祭祀拠点>だったわけです。
宇宙祭祀=全宇宙を祭り、神々と交信をはかる。
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(まとめ)
・壺の宇宙観
・地上の祭祀拠点が宮城県多賀城市である
・「大壺」が帯津良一先生の「虚空」にあたります。
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3 件のコメント:
鳥居さんの分析には、肯けるところもあり、どうかなと思うところもありですが、研究成果を刊行いただいてありがたいです。
ホツマツタヱを記述しているヲシテ文字を用いると日本語の語源や文法が解けてしまったという研究の成果を、「よみがえる日本語」(明治書院刊)としてお届けすることができました。よろしければ、御一読ください。
ありがとうございます。
さっそく読ませていただきます。こうしてホツマの肉付けができればありがたいことです。
私も、鳥居さんが多賀城が祭祀拠点だということを、別の場所ではないかという思いで研究しております。よい情報がありましたらお教えください。
こちらこそ。
「よみがえる日本語」の簡単な解説を、
http://blogs.yahoo.co.jp/umayado17/59472831.html
からのページにあげました。ご参考までに。
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