2009年10月5日月曜日

01212■石英閃緑ひん岩・・ストーンサークル


岩石学辞典の解説
粗粒~中粒の顕晶質の岩石で,アンデシンと,角閃石,黒雲母,単斜輝石,斜方輝石の1種またはそれ以上のマフィック鉱物を含むもの.角閃石が特徴的である.少量の石英とカリ長石を含んでいる.少量の橄欖(かんらん)石を含むものもある.安山岩相当する粗粒岩である.20%くらいまでの石英を含むものを石英閃緑岩という[d'Aubuisson : 1819].現在は閃緑岩と輝緑岩の区別がはっきりしているが,昔は閃緑岩は他の岩石とともに緑色岩に含まれていた岩石である.閃緑岩という名称ドレライトとともにアウイにより提唱されたものをドウビソンが紹介し[d'Aubuisson : 1819],さらにアウイ自身発表している[Haüy : 1822].閃緑岩はドレライトに対して命名された語で,閃緑岩という語はギリシャ語のdiorizeinで判然とした(distinct, clear distinction),あるいは境界を示す(to delimit)ということを表しており,一方ドレライトという語はあいまいな(deceptive)ことを意味する.輝緑岩の命名者であるブロニアールもアウイの閃緑岩の命名に賛意を表し,輝緑岩はドレライトが変質したものに相当するものと述べている[Brongniart : 1827].閃緑岩は命名された当時より,長石および角閃石が主体でオフィティック構造を欠くことから輝緑岩やドレライトとは容易に区別されており,現在でも他の岩石とは混同されにくい独立した重要な岩石である.日本語では1884年に小藤文次郎が緑岩としたが,中島謙造が1886年に閃緑岩とした[歌代ほか : 1978].



3.閃緑岩
主成分は、無色鉱物は斜長石で、花崗岩に比べ輝石、角閃石などの有色鉱物が多く、花崗岩より黒っぽいが,斑糲(はんれい)岩ほど黒くはない.花崗岩と同時代の深成岩で底盤や岩株を形成することが多い。主に斜長石と角閃岩からなり、輝石や黒雲母を含むこともある
.ほとんどの閃緑岩は石英を含み、石英を含まない純粋な閃緑岩はほとんど産出しない. 一方,石英を含むものは石英閃緑岩と呼び厳密には区別する.石英閃緑岩は,長石や石英の白い結晶の間に、黒っぽい角閃石や黒雲母の結晶粒が点在し、磨耗して丸くなった岩や風化した砂はしばしば真っ白に見える.石英閃緑岩は、露頭で長期間太陽にさらされると、わずかな膨張と収縮の繰り返しにより、結晶粒の間に亀裂が生じて、風化が進行しやすくなる.
(http://kids.gakken.co.jp/campus/academy/kobe/kaseigan/senryokugan_w.html)




石英閃緑岩

石英閃緑岩白い結晶(チョウ石)と短冊状の黒い結晶(カクセン石)がごま塩状に見えるのが特徴です。結晶はどれも大きく等粒状組織 をしています。マグマが丹沢の中心に入り込み、ゆっくりと冷えて固まってできた深成岩です。












三隅・大麻山 石英閃緑岩の岩塊
ぜひ『国の天然記念物』に
山口に同様指定岩石群 地元住民ら活動
11日に説明会


島根県三隅町の北東部にある大麻山(標高599メートル)の山腹に横たわる巨大な岩石群を「国の天然記念物に」と、地元住民や研究者の間で指定を求める動きが出ている。約7000万年前に形成された石英閃(せん)緑岩の表面だけが風化してできた岩塊(がんかい)で、山口県美祢市にある同様の岩塊は国の天然記念物に指定されているが、同町の岩塊はほぼ手付かずの状態となっている。島根県教育庁文化財課によると、県内で国の天然記念物に指定されているのは22件( 特別天然記念物を除く)で、昭和50年以来指定がない。地元の研究者らは4月11日、地区民や郷土史研究者、三隅町教委の担当者らを対象にした現地説明会を開き、指定に向けて本格的に活動することにしている。
地元の三隅町室谷地区で「石郷路(いしごうろ)」と呼ばれる岩塊は、同山中に5、6カ所確認されている。このうち、標高約400メートル付近の通称「地獄谷」では、直径約2~8メートルの石英閃緑岩が山の斜面をはうように、すそ野へ向かって続いている。周辺が樹木で覆われているため、正確な規模は不明だが、直線で数百メートルになるのでは、という。
浜田市周辺の地質や地形を長年研究している元教員の桑田竜三さん(60)=浜田市黒川町=によると、大麻山の山頂を取り囲むように石英閃緑岩の地質がある。岩石にほぽ均等にできた割れ目(方状節理)から空気や水が入って風化作用を起こし、霜の影響で風化が表面だけにとどまることによって大きな岩塊ができる。地質、気侯の条件が整ってはじめて形成されるという。
石英閃緑岩の岩塊は、山口県美祢市の「万倉の大岩郷」が有名で、昭和10年に国の天然記念物に指定されている。標高約300メートル付近に直径約1~7メートルの岩石が累積しており、長さは約110メートル。桑田さんは「大麻山の岩塊は、万倉のものより規模が大きいのでは」と話している。
【写真上】累積する石英閃緑岩の岩塊=島根県三隅町、大麻山
【写真下】国の天然記念物に指定されている万倉の大岩郷=山口県美祢市(桑田竜三さん提供)
-4月2日(木)山陰中央新報より転載-

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△大湯環状列石:なぜ「石英閃緑ひん岩」を配石に用いたのか?

(1) 配石の種類は、大部分が「石英閃緑ひん岩」とされているが、それは、
①形がよいためなのか、
②表面が美しい(貴重品としての価値)ためなのか、
③それとも、電気的効果を期待したためなのか。
(2) 産地は、安久谷川流域の諸助山岩体とされているが、同じく諸助山から発する 豊真木沢川・草木川には、この石は流出していないのか。


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