ゼロ磁場とは、+と-の力が拮抗した状態を保っている場
そもそもゼロ磁場とはどのような場所なのでしょうか。 電気通信大学名誉教授・佐々木茂美先生は、著書『「みえないもの」を科学する』(サンマーク出版)の中で、次のように解説しています。
「ゼロ磁場というのは、N極とS極の磁気がお互いに打ち消しあいつつも磁力の高低の変動が大きく、全体的にはゼロに近くて磁気の低い状態を保っている場所のことをいいます」
初めての方には少し分かりにくいことかもしれないので、少し説明したいと思います。
地球は北極がS極、南極がN極の巨大な磁石だといえます。 この磁石の地表近くで左右から"+と-"の力が押し合い、互いの力を打ち消し合っている地点にゼロ磁場が生じると、佐々木先生は考えています。 つまり「ゼロ=何もない」ということではなく、大きなエネルギーがせめぎ合い、二つの力が拮抗して動かない状態ということ。 例えばここに一つのボールがあるとします。 ただ置いてあるだけなら速度はゼロですが、左右からボールを同じ力で押し合ったとしたら、速度がゼロであったとしても、性質は全く違ってくるということです。
"+と-"の力が押し合い、互いの力を打ち消し合っている地点にゼロ磁場が生じる --このことは、冒頭に述べた「聖地とゼロ磁場の関連」を読み解く上で、大きなヒントになります。 実は、先にご紹介した長野県の分杭峠は、「中央構造線」と呼ばれる世界最大級の断層の上にあります。 地底で左右から巨大な断層同士が押し合うことで、そこがゼロ磁場になっていると考えられているのです。 拮抗する断層の均衡が、ちょうど良い地点が分杭峠なのでしょう。 そのような理論で考えると、ある疑問が自然に生じてきます。 中央構造線は本州から四国、九州を貫く巨大な断層ですが、そのように広範囲にわたるものであるなら、 "拮抗する+と-の力の均衡が、ちょうど良い地点"が他にもあるのではないか・・。 そんな思いに駆られて調べてみると、驚くべきことがわかってきました。 格式の高い神社仏閣や、修験道の聖地と呼ばれる場の多くが、先に述べた中央構造線沿いに設置されていたのです。
■ゼロ磁場の原理
ユーチューブ「ゼロ磁場4」から
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