2008年12月7日日曜日

01604■曼荼羅と大日如来




【問題意識】

・マンダラニは金剛界と胎蔵界があります。なぜ大日堂に両界マンダラが出てくるのか。


【資料】

■マンダラの見方【】


鳥居礼氏「宇宙原理ホツマ」による曼陀羅とは

胎蔵界曼陀羅には、大乗仏教の中で取り入れられた仏
す。それは宇宙の森羅万象を包括するとされることから、《宇宙母胎》としての母性原理を見いだすことができる。

金剛界曼陀羅は、大日如来を中心とする、密教独自の三十七の仏、菩薩が選ばれ配置されています。数多くの仏菩薩の中から三十七尊を選別し、大日如来以外の三十六尊を四つの仏界に分け、整然と組織化したという点において、冷厳な不正原理をあてはめることができます。

しかし、このような両界曼陀羅に対する原理づけは、もともとのインドなどにはなく、日本で空海が考え出したと言われています。

そこで、胎蔵界を、宇宙の万有を内包する《宇宙母胎》としての胞衣(えな)の中にあって、天上の言霊四十九神の啓示を受信する地上「高天の腹」にあてはめ、
金剛界を、始原神アメミオヤノ神の周囲に整然とした宇宙原理によって、フトマニ図のごとく配置された四十八神の鎮座する天上「高天の腹」あてはめれば、両者の間には、明確な共通性を認めることができるでしょう。

空海は十種神宝(とくさのかんだから)をはじめとする日本の古神道に精通していた点、あるいは「高天の腹」の整合性の高い原理性などを考慮すれば、天上・地上の「高天の原」の二重構造の観念がもともと我が国に存在していたが故に、両界曼陀羅が、日本密教においてかくも尊重されるようになったのではないかと推測されるわけです。

胎蔵界の中央部である《中台八葉院》は、大日如来を中央に周囲に八菩薩を配しており、ホツマの「フトマニ図」のアメミオヤ神と周囲を取り囲むトホカミエヒタメの八御小神(やみこ)の構造と類似することが注目されます。
また金剛界の九つの仏界もやはり中央の成身界の内部もそれと共通する構造性を有しているといえましょう。

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【まとめ】
天界の始原神アメミオヤの神は、地上では天照大神であります。
このように、日本の「フトマニ図」や「高天の原」
の宇宙原理と、両界の曼陀羅には根元的な共通性があるように思われます。


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