2009年6月8日月曜日

01409■田中ゆきひとさんの「鹿角茜染」




田中ゆきひとさんの「鹿角茜染め」






















田中さんが、白神産のニホンアカネで染めと鹿角地方(秋田県)に古くから伝わる絞り技法で染めた着尺。




ちなみに、鹿角地方は、江戸時代は南部藩領で、南部紫根染・南部茜染の本場。

ネットの画像で見た時も、その夕焼けのような鮮やかな赤に感動したが、実物はもっとすごい!という感じ。
眺めていると涎が垂れてしまいそうな見事な作品。

ニホンアカネは、セイヨウアカネに比べて発色性は良いが、1本の根に含まれる色素が少ないので、なかなかきれいな赤にならない(オレンジっぽい色になる)。
それが、田中さんの手にかかると、2度の染めで、きれいな朱赤に染まる。

しかし、古代には関東(常陸)の山野に、近世までは東北の山野に多く自生していたニホンアカネは、近代以降、激減してしまい、今ではたいへんな貴重品。
必要量の確保が、最大の問題とのこと。

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